音楽を通して海外の文化を知りたい!
そのように思ったことはありませんか?
今回はそのYouTubeで最も聞かれている音楽を通して海外の文化を考察していきたいと思います。
オラ!アジャノです。
言語別で最も聞かれている音楽を紹介し、その理由を考察していきます。
【音楽と文化の関係】言語別で最も聞かれている音楽から見る文化
私はその国の文化を知りたい時は、まずその国で最も人気のある音楽を聞いたりします。
もちろん、それだけでは表面的なことしかわかりませんが、多くの人が聞く=多くの人が共感するということが多いですよね。
そのため、その国の文化の美しさや社会的な問題がわかりやすく出ていることが多いです。
ステレオタイプに陥らないように気をつければかなり有益だと思います。
そこで興味が湧いたらもっと深堀りしてマイナーな曲にも挑戦。
音楽は文化を色濃く反映しているので本当に興味深いです。
今回紹介するのは
・英語
・スペイン語
・フランス語
・アラビア語
・ヒンディー語/パンジャーブ語
です。
他の言語も随時更新していきます。
参考までにタイトルの横に再生回数を記述しておきます。
英語
まずは、英語。
英語の曲は日本でも比較的聞く機会が多いですよね。
今日最も音楽の市場が大きいのはアメリカです。
世界の54カ国で英語が公用語または準公用語です。
その規模は世界共通語とも言われるほど。
Shape of You(49億)
この曲が出た当時、衝撃を受けたのを覚えています。
チャートでも首位をずっと独占していました。
特徴は、マリンバを使ったビート。
第一音を聞いた瞬間にこの曲だとわかるほど印象的です。
聞いていて心地良いサウンドですよね。
See You Again(47億)
これは映画ワイルドスピード(英題:The Fast and the Furious)の第7作「SKY MISSION」の主題歌です。
私は最新作以外は全て見ているほどファンです。
実はこの曲、撮影期間中に主演の方が亡くなってしまったために捧げられた歌なのです。
2013年、主演のポール・ウォーカー氏がクランクアップ前に交通事故により逝去しました。
そこで最後にこの曲が流れ、最後に「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」とのメッセージが送られ映画が終わります。
衝撃の出来事でした。
この再生回数を見れば、彼がどれほど愛されていたかがわかります。
スペイン語
続いてはスペイン語。
スペイン語を公用語、準公用語とする人は約5億人います。
スペイン、そして中南米のほとんどの国で話されています。
公用語としている国は21カ国。
アメリカのスペイン語話者も年々増え続けています。
Despacito(69億)
「再生回数69億?!1つ桁間違えてない?!」
って感じですよね。合ってます。
実はYouTube上では世界で最も再生されている曲としてギネスに載っています。
ただ、歌詞がかなりセクシャルなため「これが世界で一番再生されているなんて・・」と感じる人も多く、賛否両論のある歌です。
とはいえメロディーは美しいラテンの音楽なので踊るための曲と割り切れます。
「Despacito」はゆっくりという意味です。
Bailando(29億)
これは最初のアコギのリフが印象的です。
「Bailando」は直訳すると踊りながら、です。
こちらも恋愛の歌です。
スペインの歌手とキューバの歌手のコラボ曲です。
私はスペイン語の歌をかなり聞いてきたので、その印象を述べると
このMVでもフラメンコのシーンが登場するように、ラテンミュージックのメインストリームは歌詞よりも「踊るための音楽」であることが多いです。
そしてその大半が「レゲトン」というジャンルに分類されます。
フランス語
続いてはフランス語。
話者は1億2000万人ほどですが、フランス語は公用語にする国が多いです。
フランス、ベルギー、スイス、そして西アフリカ、カナダなどが挙げられます。
その数なんと29カ国。
フランス語の歌だとシャンソンを聞くとかなり興味深いですが、今回は最も聞かれているポップを見ていきます。
Papaoutai(7億)
Stromaeはベルギーの有名なアーティストです
Papaoutaiは、「パパ、どこにいるの?」という意味です。
私は初めてこれを聞いた時ネタ曲なのかと思っていました。
MVもコミカルに描かれているためです。
しかし、全く違いました。
Stromaeはルワンダ人の父とベルギー人の母との間に生まれたのですが、彼が幼い頃にルワンダ虐殺で父を亡くしています。
そして歌詞をよく見ると無責任に子供を作ってしまう大人たちを非難しています。
これは社会に問題提起をしていると言えます。
これが最も見られているのはやはり歌詞が共感を呼んでいるからではないかと思います。
Djadja(6億)
Aya Nakamura・・?
しかもMVの最初に「ペン」と出ます。
日本の血が絶対入っているのだろうと思って調べた所、全くそうではなくマリで生まれた方でした。
アヤ・中村は芸名で日本が好きなのが理由のようです。芸名に使うほど日本を好きでいてくれるなんて嬉しいですよね。
この曲はMalumaというコロンビア(スペイン語圏)のアーティストとコラボしたり、ELITEというスペインのNetflixドラマの中でも流れたりしてさらに人気に火が付きました。
歌詞でもスペイン語の箇所があり、スペイン語圏でも聞かれるようになりました。
番外編ですが、同じようにスペイン語とフランス語が深く結びついている曲としてこんな曲があります。
コロンビアのアーティストJ BalvinとフランスのアーティストWilly Williamがコラボした曲です。
これは先ほどの曲と逆でスペイン語の歌詞が主でフランス語が少し出てくると言う感じです。
こちらも27億再生を記録しており、かなり人気の曲です。
アラビア語
アラビア語は世界で3番目に多くの国で話されている言語だということを知っていましたか?
西アジア、アフリカなど27カ国で話されています。
アラビア語はその特徴的な文字や、右から読むことでも有名ですね。
英語、スペイン語、フランス語は、日本語で調べても結構情報があるのですが、アラビア語、ヒンディー語はほぼありません。
LM3ALLEM(8億)
Saad Lamjarredはモロッコのアーティストです。
MVの最初にマラケシュ(モロッコの都市)の町並みが写ります。
このMVはリリース後3ヶ月後に5億回再生を達成したとしてギネス記録を所持しているそう。
その特徴的なビートから1回聞くと頭から離れなくなります笑
中毒性のある曲です。
韓国のボーイズグループB.I.Gがカバーしたことでも話題になりました。
Ya Lili(6億)
こちらの歌、なぜか本家が貼れなかったのですが、6億再生を記録しています。
2人ともチュニジアの歌手です。
このMVでは親が離婚し辛い思いをする子供が描かれていますが、この歌詞はさらに深い意味があります。
これは不法入国やドラッグなどの社会問題にも触れているのです。
先ほど紹介した曲とは対照的ですよね。
正の側面と負の側面とも言えるかもしれません。
国は違うので比べるのはナンセンスかもしれませんが、このような問題はかなり顕著になっていると思われます。
ヒンディー語・パンジャーブ語
インド、またはその周辺の国では本当に多くの言語が話されています。
ヒンディー語はインドで最も話されている言語であり、話者は約5億人にのぼります。
「ヒンディー語はわかるけど、パンジャーブ語って?」
初めて聞いた方もいるかもしれません。
パンジャーブ語はヒンディー語、ベンガル語の次に話されています。
インドとパキスタンの間にあるパンジャーブ地方の言語です。
話者は1億2000万人ほど。日本人よりも多いですね。
なぜパンジャーブ語を出したかというと、インドで2番目に聞かれている音楽がパンジャーブ語だからです。
それでは見ていきます。
Hanuman Chalisa(12億)
これはヒンディー語の歌なのですが、宗教と深く結びついています。
ハヌマーンというヒンドゥー教の神猿に語りかける曲です。
「CHALISA」はヒンディー語で40という意味です。
そのためこの歌は
「40節のハヌマーン様と繋がるための歌」ということです。
これが最も見られているということで、インドの人達がどれほど信心深いかがわかりますよね。
インドの文化や宗教の一部を垣間見えることができます。
Laung Laachi(11億)
この歌は、パンジャーブ語の恋愛映画の主題歌です。
独特なビートやメロディーが印象的です。
西洋の音楽とは全く違ったオリジナリティーがあり、圧倒的な活力を感じます。
また、このサムネで「10億+再生!」「インドで最も見られている動画!」と書いてあります。
インドの歌は「◯億再生達成!」など、全面に再生回数や記録を押し出しており、それも興味深いです。(他の言語の歌では基本的に書きません)
インドではボリウッド(ハリウッドのインド版)と呼ばれる映画産業の勢いが凄まじく、その規模は今や世界最大です。
インド映画は今どんどん有名になっています。
興味のある文化圏の音楽を聞いてみよう
人気の音楽を見ていくとその国の流行、社会問題などが結構見えてきます。
あなたの興味のある国で流行っている音楽を聞いてみてはいかがでしょうか?面白い発見があると思います。
また、日本では米津玄師が圧倒的な人気を誇っています。
彼が人気の理由を探れば、日本の今が見えてくるかもしれません。
音楽はその国と密接に結びついているので面白いです。
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