藤井風の『きらり』MV爽やかでかっこいい・・!このMVはどんなメッセージを含んでいるのか知りたい!
そう思ったあなた!
この記事を読めばこのMVの魅力がさらにわかります!
オラ!アジャノです!
今回はHONDA「VEZEL e:HEV(ヴェゼル)」のCMソングでもある「きらり」のMVに込められた意味を徹底解説&考察します!
歌は様々な解釈があるので、個人の解釈として参考までにお願いします。
2021年5月20日藤井風カバー集『HELP EVER HURT COVER』が復刻リリースされました!!!
藤井風【きらり】MVを徹底考察!白風と黒風、大きな石の塊の意味?
本当に爽やかで、白風・黒風の対比がかっこいいMVです。
さらに、何回見返しても新しい発見があるほど細かい部分まで作り込まれています。
今回のMVについては、After Talkにて風くん自身の言葉で思いを語ってくれました。
そのため、まずはそこで彼が話してくれたMVに関する大切な内容をいくつか抜粋してご紹介します!
はじめに、彼は今回のMVで3つのことを挑戦したと話していました。それがこちら。
風くん3つの挑戦!
- バイク
- ダンス
- 本格CG
バイクに関しては、忙しい合間を縫ってなんとか免許を取ったそうです。
このMVで出てくるかっこいいバイクの車種は、ホンダの『CB400SS』です。彼のマネージャーによるずっずさんによって、こだわり抜いたカスタムがされています。かっこいいですよね。
そして、ダンスも本当にキマっていますよね。
「おちゃらけダンス」から卒業したいと思った風くん。そこで今回のMVではノルウェーの『Quick Style』という調有名なダンスグループが協力してくれたと言います。
彼らはMVや歌詞を研究し、風くんに合った振り付けを考えてくれたそう。
ちなみにMVのロケ地は、千葉県の幕張メッセに程近いエム・ベイポイント幕張(旧:NTTビル)の広場です。
さて、続いては風くんが今回のMVにおいて監督に提案・リクエストしたことについてです!
それは以下の3つだと話していました。
- 踊りたい
- MVは無機質がいい
- 歌い始めはクールではなく変なポーズがいい
それぞれのポイントについては、後ほど順を追って解説していきます!
それでは、次にMV全体を通して私達にどのようなメッセージを伝えてくれているのかを見ていきます!
MV全体のメッセージ
ここからは、『きらり』MV全体の意味について考察していきます!
今回のMVで最も伝えたかったことは以下ではないかと思いました。
MV全体のメッセージ
みんな違うけど一緒。自分を大切にするように相手のことを大切にしよう。
今回、MVの監督を務めたSpikey Johnさんが「色んな立場の人もみんな一緒で、最後には解放されて楽しくなる」というコンセプトが『もうええわ』のMVから一貫していると風くんに伝えたそう。
そのことから、立場や見えている世界が違っても、本当は同じ。だから自分を愛するように周りの人を愛そう。
そう伝えてくれているのではないかと解釈しました。詳しくは後述します。
さらに、このMVでは様々な人が登場するのが印象的ですよね。
各登場人物はそれぞれ何かを象徴しているのではないかと感じました。以下をご覧ください。
登場人物
- 白風・・・ハイヤーセルフ
- 黒風・・・ネガティブな感情に囚われ、現実世界から遠ざかる人
- ダンサー2人・・・愛や解放の象徴
- サラリーマン・・・働く中で自分の生きる意味を見出せず葛藤する社会人
- 高校生・・・未来に漠然とした不安を抱え、青春を生きる若者
- ママチャリに乗ったお母さん・・・家事や子育てで忙しく動いている親
- チェックシャツの男の人・・・仮想現実(二次元や過去)を生きている人
一人ひとりの詳細については、順を追って後ほどご紹介します。
お待たせしました!
ここからはMVのシーンごとに詳しくご紹介していきます!
きらり 1番
白風寝そべり~歩みを進め、様々な人とすれ違う
MVは、寝そべりながら歌うシーンからスタートします。このシーンは前述のように風くん自身が提案した演出です。ありのままで飾らない、優しい風くんが全面に出ていますよね。
まず、白い服をまとった風くん(以下白風と呼びます)はハイヤーセルフではないのかと思います。
『何なんw』のMVでは、風くんは「ハイヤーセルフの言うことを聞かない」という役でした。
しかし、今回は風くん(白風)自身がハイヤーセルフではないかと感じました。ハイヤーセルフとは、『何なんw』の歌詞考察でもご紹介してますが、『もう1人の完璧なあなた』のことです。後ほど詳しくご紹介します。
そして、風くんの後ろではサラリーマンの方が打ちひしがれていますね。
これは働く中で社会人が背負う「責任」を感じ、大きな会社の歯車となりながら『生きる意味』を見出せずに葛藤しているのではないかと思いました。そのため、彼は社会人の象徴とも言えるのではないでしょうか?
前述の通り、様々な立場の人が描かれているので、一人ひとりが何かの象徴になっていると感じます。
横断歩道では、女子高生とすれ違います。
彼女は、青春を生きながら未来に漠然とした不安を抱えているのではないでしょうか?そのため、若者の象徴であるように感じます。『帰ろう』のMVに出てきた少女とも重なる存在かもしれません。
その直後にママチャリに乗ったお母さんが忙しく走っています。
彼女は、家事や子育てなど家庭の事に追われて悩んでいます。そのため、親の象徴であるように思います。
これまでに出てきた3人については、どの立場の人を象徴しているかわかりやすかったと思います。ここから少しだけ難しくなっていきます。
ビルが分裂~チェックシャツ君の歩む道
石のような大きな塊が分裂します。
これは『無機質なビル』なのではないかと思います。おそらくこれは嫉妬、執着、欲望などネガティブな感情の集合体を表しているのではないかと思います。
さらに、これは白風の後ろにそびえ立つ高層ビルと対比しています。普通のビルとは異なり、色も鮮やかさもありません。
それに加えてCGでもあるため、この無機質な場所は、現実世界とは一線を画していると考えることができます。
では、現実世界ではないものは何でしょうか?
これは見ている人に判断を委ねてくれているように思います。
それは過去や未来に囚われているということかもしれないですし、仮想現実や2次元の世界で生きているということかもしれません。
様々なケースが考えられますが、ここで大切なのは現実世界から離れているという点にあると思います。
その後、チェックシャツ君が無機質なビルの立ちはだかる道路を歩いていきます。
つまり、彼は「現実世界を生きていない」ということです。見た目で判断することはできませんが、バンダナにチェックシャツと服装が典型的であることから、例えばアニメ(二次元)の世界かもしれません。
チェックシャツの彼は、このMVのキーパーソンの役割を果たしています。それについては後ほど解説します。
サビ:ビルが宙に舞う~黒風がバイクに乗って登場
サビに入ります。
ここで、黒い服に身をまといバイクに乗った風くん(以下黒風)の登場です。
まず、黒風はチェックシャツ君と同じようにCG世界の暗い道路を走っていますよね。そのため、彼も現実世界を生きていないことがわかります。
また、愛などのポジティブな感情に溢れたハイヤーセルフである白風とは対比となる存在であることから、現実世界に疲れてしまいネガティブな感情を多く持っていると推測できます。
そして、無機質なビルが分裂し宙に舞います。
これは黒風が凝り固まっていたネガティブな感情から解放されていく場面を表しているのではないかと思います。
よく見るとこのビルは様々な大きさ、形をしています。このことから、大きな悩みや小さな悩み、様々な種類の不安が合わさってネガティブな感情の集合体になっていることがわかります。
黒風は、ネガティブな感情から解放されているため、のびのびとしており自由でリラックスしているように見えます。
彼は現実とは異なるCG世界を生きていますが、その違う世界には不満を抱いておらず、居心地の良さも感じているのかもしれません。
*ちなみに、1番終わりの間奏のダンスでは手がひらひらしている振り付けがありますよね。ここは「きらり」のジェスチャーではないかと感じました。
きらり 2番
鳥がダンサーに変身~ダンスパフォーマンス
まず、ここで大切なのはダンサーのお2人。彼らは愛や解放の象徴ではないかと思います。
なぜそう感じたのかと言うと、実はここ、とても繊細な演出がされているんです。
2番がちょうど始まった時、後ろから2羽の鳥が風くんの方へ左右から飛んできているのに気が付きましたか?2分4秒あたりです。(リンクから飛ぶとその場面から始まります)
この2羽の鳥がやってきた直後にダンサー2人が登場するため、彼らは鳥が人間の姿になったのだと考えられます。
そのため、愛や解放を象徴しているのではないかと感じました。鳩が平和の象徴であることは有名ですが、鳥全般が解放の象徴です。そのため、新しい世界へ飛び込むことも暗示しています。
前述の通り、白風はハイヤーセルフだと考えています。
ハイヤーセルフは、ネガティブな感情とは無縁であり愛に包まれた天使です。そのため、このシーンはダンサーのお2人が愛や解放などポジティブな概念そのものであると考えるとしっくりきました。
そして、このMVの最も見どころの1つであるダンスが始まります。
風くん自身が「ダンスをしたい」とリクエストしたことも含めて、ここの振り付けは見どころですね。
振り付けをよく見ているといくつか気が付いたことがあるので、ご紹介します。
まず「常にここに ここに」では「飛び込む」ような振り付けがされています。これは『きらり』の歌詞考察でもご紹介したように未来は「今」そのもの、目の前にあるんだよということを暗示しているように思います。
「色々見てきたけれど」のところでは白風も黒風も「目を覆う」ような動作をしています。
これは、目の前の大切なものに気が付かずに盲目になってしまっていたことを暗示しているように思います。
そして、「永久にきらり」では、白風も黒風も「扉を開く」ような振り付けに見えます。
紆余曲折を経て目の前の『今』が大切なことに気付き、「新しい日々」の扉を開くことを暗示しているのではないかと感じました。
振り付けについては特に解釈が分かれるところだと思いますが、風くんにフィットした素晴らしい振り付けですよね。しかも風くん自身も華麗に踊りこなしていてすごいです。
黒風が砂漠の中を疾走
次のシーンでは、黒風が砂漠のようなところを走ります。
これまで無機質なビルに囲まれていましたが、ここのシーンでは周りに何もありません。そして彼の後ろには何かが舞っていますよね。これは無機質なビルの結晶ではないでしょうか?
つまり、ネガティブな感情を後ろに置いてきたということを表しているように感じます。
そして、ここからは「AH~」の転調、そして大サビに入ります。
MVにおいても曲においても最も重要な箇所だと思うので、気合を入れて解説していきます。
きらり 大サビ
黒風が現実世界へ~チェックシャツの彼が天を指す
黒風がヘルメットを被り、現実世界との狭間を走ります。
CGから現実世界に切り替わるシーンはとてもかっこよく、見逃せません。
そして、サラリーマン、女子高生、ママチャリに乗ったお母さん、チェックシャツの彼が歩き出します。
ここで注目してほしいのは、3人は前を向き一歩一歩踏みしめていますが、チェックシャツの彼だけ天を指しています。なぜでしょうか?このような対比がまた登場するのでそこで解説します。
サビ:全員集結~バイクで疾走
大サビでは白風がいた場所に全員が集結し、ダンスを繰り広げます。
この解放感は『もうええわ』のMVで「手放したもの今全て この空に捨てて」の歌詞と同時に、色が付き始めるシーンと通じる部分がありますよね。
黒風は現実世界に入り、疾走します。
CGの無機質な世界とは対照的に、現実世界では鮮やかな空が広がっています。彼は「現実世界も悪くないな」という顔をしているように見えます。
ここで注目したいのは「現実世界の変化」です!
黒風は現実世界で『青空→夕日→曇り空』という順で走っていることに気が付きましたか?実は、シーンごとに空の色も変わっているのです!
CGの世界では、無機質であまり変化のない世界が繰り広げられていました。しかし、現実世界では常に変化があります。美しく心揺さぶられる瞬間がある一方で辛く悲しい瞬間もある。これを暗示しているのではないかと感じました。
このように、現実世界は時にきついものかもしれません。
しかし、曇り空の中を駆け抜ける黒風の後ろ姿を見るとこの現実世界で生きていく覚悟を決めているように感じ取れます。
全員でダンス~最後のポーズ
「新しい日々も 拙い過去も 全てがきらり」の箇所では、転びそうになるような振り付けがされています。
新しいことをしようとすると、転んで失敗してしまうこともある。でもそんな失敗も「全てがきらり」と受け入れ、肯定する。そんなメッセージが込められていると思います。
そして、MV最後の決めポーズに注目してください。
全員が前を向いている・・・ように見えるのですがチェックシャツの彼だけが横を向いています。
このように、MV全体においてチェックシャツの彼だけは他の3人とは少し異なります。黒風のいるCG世界を歩いたり、他の人とは異なる方向を見ていたり・・。
このことから、彼は現実世界には戻ることはなく、これからも違う世界(二次元や過去など)で生きていくことを選んだということではないでしょうか?
ここで大切なのはチェックシャツ君のように現実世界から距離を置いて生きる人も否定していない点です。過去や未来、二次元、仮想現実で生きている人もいる。その世界で居心地良く感じるのならば、そのまま生きていくのもアリなのだと受け入れてくれているように感じます。
ここには、まさに以下のメッセージが込められているように思います。
ココがポイント
みんな違うけど一緒
まず、ここで集まっている人たちは全員立場が違います。会社に勤めるサラリーマン、家庭を支える母、学校に通う高校生・・などなど。
さらに、見えている(生きている)世界も違います。チェックシャツの彼や黒風のように現実世界とは距離を置く人もいます。過去や未来にこだわる人や、仮想現実や二次元の世界に心を奪われている人などなど。
つまり、立場・生きる世界・抱える悩みなどそれぞれが違います。
しかし、本当はみんな同じ人間。みんな幸せを求めてもがきながら一生懸命生きている。生きる世界が違うように見えても、みんな世界のどこかで繋がっています。
違いをそのまま受け入れるのってなかなか難しいですよね。
そこで私達が「区別」して隔たりを作ってしまうと、執着・嫉妬などネガティブな感情が生まれてしまいます。
でも、本当は私達みんな繋がっている。同じ。
このMVのダンスのシーンでは、立場も生まれたところも違う人達が同じ音楽、同じダンスで同じ瞬間を楽しみ共有しています。
誰かを否定するのではなく、違いをそのまま受け入れる。
その上で私達は同じ人間。だから自分を大切にするように相手を大切にしよう。自分を愛するように周りの人を愛そう。
このようなメッセージを伝えてくれているように思います。
まとめ:きらりMV、バイクやダンス、新しい挑戦
いかがでしたでしょうか?
今回はバイクや、ダンスなど新しい挑戦に溢れたMV。
風くんを始め、スタッフの方々も今回のMV制作は本当に骨の折れるものだったのではないかと思います。
こうやって作りたいものを私達に届けてくれることに感謝ですね。
このMVのまとめとしてのメッセージは
まとめ
違いを否定せずに受け入れ、自分を愛するように周りの人たちを愛そう
ということでした。
ネガティブな感情から解放されるための「鍵」となるような考え方ですね。
本当はみんな一緒であるという意識を持てば、周りの人を受け入れ大切にできると思います。
みなさんはどう感じましたか?
よければ、ぜひ感想をTwitterからお聞かせください!
今日も読んでくださりありがとうございます!
藤井風『きらり』歌詞の意味考察はこちら!
【藤井風/きらり】歌詞の意味考察!「今」の自分を大切に生きていく
続きを見る