フランス語で「ありがとう」や「どういたしまして」はどうやって言うの?
こういった方向けです。
本記事では、フランス語の「ありがとう」や「どういたしまして」の表現、そして「嬉しい」などお礼とともに使える表現を詳しく紹介しました。
友達に使えるカジュアルな表現からフォーマルな場で使える丁寧な表現まで幅広く解説しているので、この記事を読むだけでシチュエーションごとのフランス語表現を完璧に使いこなせます!(スラングも収録しています)
私はフランス語、スペイン語、アラビア語、英語の多言語を勉強しており、どのようなフレーズが適切か熟知しています。
この言語経験をもとにお話します。
【フランス語】ありがとうやその返事、嬉しいなど友達に使える表現まとめ
今回はこのようなトピックでご紹介していきます!
カタカナの発音付きなので、今すぐ読むことが可能です。
※できるだけネイティブの発音に近づけましたが、日本語では表現しきれない部分もあるため、そこはご了承ください。
また、どのような場面でふさわしい表現なのか以下の3つに分類しているので、合わせて参考にしてください。
メモ
- 丁寧な表現(フォーマル)
- カジュアルな表現やスラング
- どの場面で使ってもOKなもの
それではいきましょう!!
「ありがとう」や「ありがとうございます」お礼のフレーズまとめ
まずは「ありがとう」と感謝を伝える言葉から紹介していきます!
『メルシー』は多くの人が聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、実はそれ以外にもたくさんの表現があります。
感謝の言葉は頻出なので、様々な表現を言えるようにしておくと便利です。
多くの言い方を知っておくことで、フレーズのマンネリ化を防ぎます。
それではご紹介していきます。
いつ使ってもOK
Merci(メルシー)
訳)ありがとう
「ありがとう」の最も一般的な表現です。
『Merci』はどんなシチュエーションでも使えて汎用性が高いです。
お店の店員など初めて会う人にも使いますし、友達や家族などの親しい人にも使えます。とても厳しいフォーマルな場でない限り、このフレーズはいつでも使うことができます。
いつ使ってもOK
Merci beaucoup(メルシー ボクー)
訳)本当にありがとう
こちらのフレーズも頻繁に耳にすると思います。
単に「ありがとう」よりも一段上の感謝を伝えたい時はこのフレーズを使いましょう。
先程の『Merci』に『beaucoup』を足しただけです。
『beaucoup』は「たくさん」という意味です。
いつ使ってもOK
Merci à toi / vous(メルシー ア トワ / ブ)
訳)あなたのおかげで
こちらは「あなたに」感謝しているという強調を示します。
「誰に」感謝しているのかを明白に伝えることができます。
これは「ありがとう」の返事として、「こちらこそありがとう」という意味でも使われます。
『toi』と『vous』の使い分けについて
フランス語の「あなた」は『tu』と『vous』の二通りの言い方があります。
明確な決まりはないですが、一般的に初めて会った人や目上の人には『vous』、友達や家族など親しい人には『tu』を使います。
この使い分けは後でも登場するので、覚えておいてください。
いつ使ってもOK
Merci à tous(メルシー ア トゥス)
訳)みんなありがとう
1人ではなく、複数の人(みんな)に感謝を伝えたい時に使います。
*ちなみにこのフレーズは『Merci à vous』でも代用可能です。
『vous』は「あなた」の丁寧な言い方だけでなく、「あなたたち」という複数形の意味もあるためです。
丁寧
Merci Monsieur / Madame(メルシー ムッシュ / マダム)
訳)ありがとうございます
『Monsieur』は男性全般への敬称、『Madame』は女性全般への敬称です。(未婚女性や若い女性にはMadomoiselleと言ったりもします)
英語の「Mr.」や「Ms.」に当たります。
これらを付け加えることで、より丁寧に聞こえます。
感謝のフレーズだけでなく、『Bonjour Monsieur』のように挨拶でもよく付け加えられるので、覚えておいてください。
カジュアル
Merci mon ami/amie(メルシー モナミ)
訳)ありがとう友よ
こちらは文字通り友達へ感謝を伝えるカジュアルな表現です。
『Mon ami』は男友達、『Mon amie』は女友達に対して使われます。
いつ使ってもOK
Merci pour ~(メルシー ポォー)
訳)~をありがとう
具体的な感謝を伝えたい時に必須のフレーズです。
『Merci pour + してくれたこと』で「~をしてくれてありがとう」と言った意味になります。
いくつか例をご紹介します。
- Merci pour tout・・・何から何までありがとう
- Merci pour votre / ton aide・・・手伝ってくれてありがとう
- Merci pour le repas・・・ごちそうさまでした
- Merci pour les chocolats・・・チョコレートをありがとう
以上のような感じです。
この表現は頻出なので、使いこなせるようになっておきましょう。
丁寧
Je vous / te remercie(ジュ ブ/トゥ ゴメルシ)
訳)あなたに感謝しています
remerciの基本形『remercier』は、「感謝する」という意味の動詞です。
直訳すると「私はあなたに感謝しています」となり、比較的丁寧なニュアンスを持ちます。
カジュアル
Merci mille fois(メルシー ミル フワ)
訳)どうもありがとう
『Merci beaucoup』ほど頻出ではありませんが、こちらも感謝の度合いが強い時に使うフレーズです。
『mille』は「千」という意味です。
数字については、フランス語数字一覧の記事で徹底解説しているので参考にしてください。
また、『fois』は「回」という意味です。
そのため、このフレーズを直訳すると「千回のありがとう」になります。
似たようなフレーズに『Un grand merci(アン グホン メルシー)』があります。
こちらも「たくさんのありがとう」というニュアンスです。
いつ使ってもOK
Merci du fond du cœur(メルシー デュ フォンド デュ クゥー)
訳)心の底からありがとう
「心の底から」ありがとうと、深い感謝を伝えたい時に使います。
英語の「Thank you from the bottom of my heart」に似ています。
『cœur』は、「心、心臓」という意味です。
カジュアル
Cimer(シメェー)
訳)あざっす
さて、続いてはスラングです。
「Cimerって何!?」と思われたかもしれません。
実は『Merci』を反対にすると・・『Cimer』になります。
このように音節の順を入れ替えてできた言葉を「Verlan」と言います。「逆さ言葉」だと思ってください。
「Verlan」は他にもたくさんあるので、フランス語のスラングに興味がある人は、ぜひ抑えておいてください。
日本語だと「あざっす」が近いかなと感じました。
カジュアル
Merki(メルキー)
訳)あんがちょ
こちらもフランス語のスラングです。
フランスのコメディアンElie Semounが「s」や「c」を『k』のように発音をしたことからこのような言葉が作られました。
日本語だと「あんがちょ」みたいなニュアンスでしょうか?笑
こんな感じのかなり砕けた表現になります。
ただ比較的最近のスラングであるため、若い人にしか通じないかもしれないです。
が、仲の良い友達にこのフレーズを言ってみると、仰天し感心してくれると思います。
丁寧
C’est vraiment gentil de votre part(セ ブヘモン ジョンティ ドゥ ボートル パァー)
訳)ご親切にどうもありがとうございます
「どうもご親切に(ありがとう)」というニュアンスです。
誰かがプレゼントをくれた時や、親切をしてくれた時によく使われます。
『gentil』は「親切」という意味です。
丁寧なフレーズなので、フォーマルな場でも使うことができます。
丁寧
Je vous suis tellement reconnaissant(ジュ ブ シュイ テルモン ゴクネソン)
訳)深く感謝しています
『reconnaissant』は、「感謝する」という意味の形容詞です。
具体的に感謝の内容を述べる時は、『de』か『pour』が続きます。
例えば、以下のような感じです。
- Je suis reconnaissant de cette opportunité・・・この機会に感謝しています
- Je suis reconnaissant pour ce délicieux repas・・・この美味しい料理に感謝しています
『de』と『pour』はどちらを使っても問題ありません。
ただし、人に感謝する時は『envers』になります。
丁寧
Remerciez-le / -la de ma part(ゴメルシエル/ラ ドゥ マ パァー)
訳)彼 / 彼女にありがとうと伝えてください
誰かに代わりに感謝を伝えてほしい時に使います。
例えば、その場におらず直接お礼が伝えられない時「〇〇にありがとうとお伝えください」と言ったりしますよね。
『le』は男の人、『la』は女の人に向けて使われます。
番外編:Merci(メルシー)を使った他の表現
『Merci』は単なる感謝の表現だけではありません。
というのも、他の語と組み合わせることで様々なニュアンスを帯びてきます。そちらを番外編として簡単にご紹介します。
いつ使ってもOK
Merci d'avance(メルシー ダヴァンス)
訳)どうぞよろしくお願いします
『d'avance』は「前もって」という意味です。
そのため、「予めお礼申し上げます」というニュアンスです。
この表現は相手が依頼・頼み事を受けてくれることを前提にしているので、少し押し付けがましいという指摘も多くあります。
そのため、自分から使うのはあまりおすすめしませんが、言われた時に理解できるように意味を覚えておきましょう。
いつ使ってもOK
Non Merci(ノン メルシー)
訳)いいえ、ありがとう
こちらは「いいえ、結構です」という断りを示します。
例えば、相手が自分に何かを売ろうとしている時や、ご飯を食べている時に「もっと食べますか?」と聞かれた時に使います。
英語だと「No thank you」に当たりますね。
使い方によっては少しぶっきらぼうに聞こえてしまうので、ジェスチャーや表情などを使って柔らかく伝えるとGOODです。
丁寧
Avec tous mes / nos remerciements(アベック メ/ヌ ゴメルシモン)
訳)多くの感謝を込めて
手紙やメールの結びの挨拶です。
ビジネスメールなど、フォーマルな文章を書く時によく使われるフレーズです。
「どういたしまして」などの「ありがとう」に対する返事
続いては、「どういたしまして」などの「ありがとう」に対する返事をご紹介します!
「メルシー」と言われてもどう答えていいかわからない・・・という方もいるのではないかと思います。
そこでさらっと気の利いたフレーズを返すことができたらかっこいいですよね。
ここでは、お礼への返事を丁寧なものからカジュアルなものまで幅広く解説していきます!
丁寧
Je vous en prie / Je t'en prie(ジュ ブゾン プヒ / ジュ トン プヒ)
訳)どういたしまして
「どういたしまして」の最も一般的なフレーズです。
どんなシチュエーションでも使うことができますが、比較的丁寧な表現です。
こちらも『vous』と『tu』の二通りの言い方があります。
「tu」では省略せずに書くと「Je te en prie」なのですが、「te」と「en」が繋がって『t'en』と短縮されます。
カジュアル
Avec plaisir(アベック プレジーヤ)
訳)喜んで
このフレーズも広く使われており、比較的カジュアルな表現です。
「何でもないよ」というよりは、「力になれて嬉しい」というニュアンスで感じの良い表現です。
この表現は、言われた方も気分が良いですよね。
『plaisir』は「喜び」という意味です。
さらに、『avec』は「~と一緒に」という意味です。英語の「with」に当たります。
カジュアル
De rien(ドゥ リヤン)
訳)いえいえ
カジュアルなどういたしましてとして最もよく使われる表現です。
『rien』は「何もない」という意味です。
似たようなフレーズに『C'est rien du tout(セ リヤン デュ トゥ)』があります。
『du tout』は「全く~ない」という意味で否定の強調です。直訳すると、「全然なんでもないよ」になります。
カジュアル
Il n'y a pas de quoi(イル ニ ア パ ドゥ クワ)
訳)礼には及ばないよ
「お礼には及ばないよ」というカジュアルな表現です。
『De rien』とほぼ同じ意味のカジュアルなフレーズです。
『Il n'y a pas』で「~がない」という意味になります。これは頻出表現なので、覚えておいてください。
カジュアル
Pas de problème(パ ドゥ プロブレーム)
訳)問題ないよ
英語の「No problem」に当たります。
このフレーズは様々なシチュエーションで使うことができます。
例えば、謝れた時に「大丈夫だよ」という意味で使ったり「心配しないで」という意味で使ったりもします。
丁寧
C'est moi qui te/vous remercie(セ モア キ トゥ/ブ ゴメルシ)
訳)こちらこそありがとう
「こちらこそありがとう」というフレーズは日本語でもよく使われますよね。
直訳すると「お礼を言うのは私の方だよ」となります。
*先程ご紹介したように、『Merci à toi / vous』も「こちらこそありがとう」という意味になります。
違いとしては、『C'est moi qui te/vous remercie』の方が丁寧な印象を与えます。
「嬉しい」や「大好き」などお礼とともに使える表現
続いては、「ありがとう」とともに使える便利な表現をご紹介します!
例えば「嬉しい」や「大好き」など、自分の気持ちを相手に伝えることでより仲が深まります。
お礼に加え、気の利いた「一言」としてお使いください。
それではご紹介します!
カジュアル
Je suis content(ジュ シュイ コントン)
訳)嬉しい!
「嬉しい!」の最も一般的な表現です。女性が言う時は『Je suis contente』になります。
『content』は「嬉しい」という意味の形容詞です。この部分を入れ替えることで、他の言い方も可能です。
例えば、以下のような感じです。
- Je suis heureuse(ジュ シュイ ウグーズ)
- Je suis ravi(ジュ シュイ ガビ)
『heureuse』は「幸せ」という意味でも使われます。
ちなみに、『heureusement』と言ったら「幸いにも」という意味で、頻出単語です。
いつ使ってもOK
Ça me fait tellement plaisir(サ マ フェ テルモン プレジーヤ)
訳)本当に嬉しいです
こちらも「嬉しい!」を表現する際に広く使われるフレーズです。
直訳すると、「それは私をとても嬉しくさせる」という意味です。
日本語だと対応する表現がないので少し説明が難しいですが、英語では「It makes me happy」に当たります。
『tellement』は、「本当に」という意味です。
いつ使ってもOK
J’aime ça(ジェーム サ)
訳)これが大好きです
「大好き」を表現するには『J'aime ~』または『J'adore ~(ジャドァ)』が使われます。
この表現は「これ大好きだよ」という意味で、プレゼントをもらった時や、料理の感想を聞かれた時に使えます。
「あなたが大好きです」と伝える時は『Je t'aime(ジュ テーム)』と言います。
ちなみに、『aimer』は恋愛のニュアンスも含みますが、『adorer』はそのような感情は含みません。
丁寧
Comment vous remercier?(コム ブ ゴメルシエ)
訳)なんとお礼を言えばいいか
感謝の度合いが最大級の時に使える丁寧な表現です。大変な頼み事をしてもらった時やたくさん助けてもらった時などに使えます。
日本語でも「なんとお礼を申し上げればよいか・・」と言ったりしますよね。(日本語でもそうですが、簡単な頼み事でこの表現を使うと大げさに聞こえてしまうので注意しましょう)
似たような表現として『Je n’ai pas les mots pour vous dire merci(ジュ ネ パ レ モ ポォー ブ ディーァ メルシー)』があります。
直訳すると、「あなたにありがとうというための言葉を持っていない」になります。
まとめ:フランス語で友達に「ありがとう」を伝えよう!
フランス語で「ありがとう」や「どういたしまして」そしてお礼とともに使える便利な表現をご紹介しました。
「ありがとう」だけでも本当に様々な言い方がありましたよね。
感謝の表現は、最もよく使う言葉の1つだと思います。
そのため「メルシー」だけではなく、様々な表現が使えるとマンネリ化を防ぐことができます。
今回ご紹介したものを使いこなせば、ネイティブの人たちはきっとあなたの表現力の豊かさに驚きます!
これらのフレーズを一度に全部覚えるのは大変かもしれません。そのため、日常会話で取り入れながら少しずつ覚えていってください。
ちなみに、フランス語の文法って結構複雑で覚えることが多いですよね。1つ文法書があると辞書代わりに疑問をその都度解決できて便利です。
おすすめの文法書については以下の記事で最新のものをご紹介しているので、参考にしてください。
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今日も読んでくださりありがとうございます!