フランス語

【フランス語圏】アフリカなど各国の人口や文化を徹底解説!地図あり

2021年6月15日

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疑問に思う人

フランス語圏ってどういう国があるの?文化は?

こういった方向けです。
本記事では、フランス語圏のそれぞれの国旗や文化などの基本情報に加え、歴史的な背景についてもご紹介しました。

この記事を読めば、フランス語圏全体のイメージをしっかりと掴むことができます!

私はフランス語を完全独学で習得しました。この言語経験を元にご紹介します。

【フランス語圏】アフリカなど各国の人口や文化を徹底解説!地図あり

今回はこのような順番で紹介していきます!

それではいきましょう!!

フランス語圏の概要

Bamse, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

上の写真は「フランス語が公用語としている国」を青色で塗ったものです。

2014年のフランコフォニー国際機関の報告によると、世界では2億7400万人がフランス語を話します。
そのうち、2億1200万人(このうち54.7%はアフリカ)が日常的に使用し残りの6200万人が外国語として学習しているとのことです。
ヨーロッパではフランス語話者が減少しているものの、全体のフランス語話者数は年々増えています。これは、アフリカでの高い出生率によるものです。

そして29ヶ国において公用語に指定されています。中南米全体で広く話されているスペイン語でさえ20ヶ国なのでこれは驚異的に多い数字です。

さらに36の国際機関にて公用語となっています。例えば、国際連合、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)などです。

さらに細かく分類したグラフがあるので、そちらをご紹介します。
以下の地図をご覧ください。

Axtoche, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

各色は以下の地域を表しています。

  • 濃い青・・・フランス語が主要な言語である地域
  • 青・・・フランス語が公用語であるが、多数派の母国語ではない地域
  • 水色・・・フランス語が第2言語である地域
  • 緑・・・フランス語が少数言語である地域

よく見ると、ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸、アジア大陸、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸全てにフランス語話者がいることがわかります。

フランスは、ヨーロッパ以外に海外県・海外領土を多く持っています。海外県・海外領土とは、自治領のことです。
11の居住地域と11の非居住地域(南極含む)を有しています。
居住地域では、全体で約280万人が居住しています。彼らは本土とは異なる法体系や自治権を持っていますが、フランスの市民権を有しています。

それでは、それぞれのフランス語圏の文化や魅力を詳しくお話していきます!

ヨーロッパのフランス語圏

ヨーロッパでは、フランス、ベルギー、スイス、ルクセンブルク、モナコの5ヶ国で公用語に指定されています。
さらに他の多くのヨーロッパ諸国においても、少数派でありながら一定数の話者がいます。

EU加盟国全体で約2割の人がフランス語を話します。
ヨーロッパでは、フランス語が第2言語として英語の次に教えられています。ヨーロッパで今でも強い影響力を持つ言語と言えますね。

また、イタリア北西にある小さな州バレ・ダオスタ州では、イタリア語とともに公用語とされています。そしてフランスとスペインの間にある小さな独立国家アンドラにおいても公用語ではないものの広く話されています。

フランス

フランスや首都パリに憧れてフランス語の勉強を始めたという方はたくさんいるのではないでしょうか?
ファッションの中心であり、ルイヴィトンやシャネル、ディオールなど多くの超一流高級ブランドがあります。

さらにフランス料理。芸術性が高いことでも有名で、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
マカロン、カヌレ、クリームブリュレなどのスイーツ。
日本でもパン屋さんやケーキ屋さんは店名や商品名などで多くのフランス語が使われています。

パリ以外にもリヨンやマルセイユなど見どころ満載の国ですね。

フランスの基本情報

  • 人口:約6700万人
  • フランス語話者人口:約6300万人
  • 面積:640,679km²(世界で42番目の広さ)
  • 位置:西ヨーロッパ
  • 首都:パリ
  • 宗教:5割キリスト教、4割無宗教

ベルギー

ベルギーでは、フラマン語(ベルギーのオランダ語)とフランス語の2言語が主に話されています。
フランス語は、ブリュッセル地域とワロン地域の2つで話されており、国民の30%程が話します。

ベルギーのフランス語は、フランス本土の標準フランス語とそれほど大きな違いはありません。
イントネーションや語彙が若干違うくらいであると言われています。

美食の国としても有名です。
牛肉をベルギービールで煮込んだカルボナードフラマンドは大人気です。

さらに、チョコレートメーカーとして世界的に有名なゴディバもベルギー発です。

ベルギーの基本情報

  • 人口:約1100万人
  • フランス語話者人口:約860万人
  • 面積:30,689km²(世界で136番目の広さ)
  • 位置:西ヨーロッパ
  • 首都:ブリュッセル
  • 宗教:キリスト教

スイス

スイスでは、フランス語の他にドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語が公用語として定められています。
フランス語は主にスイス西部で多く話されています。

スイスは、ハイジの国としても有名ですね。美しいアルプスの山岳が広がっています。
さらに、世界最大の時計生産国でもあります。食では、チーズやチョコレートが有名です。

永世中立国としても有名で、世界貿易機関(WTO)や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)など多くの国際機関がここに本部を置いています。

スイスの基本情報

  • 人口:約850万人
  • フランス語話者人口:約570万人
  • 面積:41,285km²(世界で132番目の広さ)
  • 位置:中央ヨーロッパ
  • 首都:ベルン
  • 宗教:キリスト教

ルクセンブルク

ルクセンブルクでは、ルクセンブルク語、フランス語、ドイツ語の3つが公用語とされています。
世界で唯一の現存する大公国(君主制国家の形態)です。
隣国のベルギー、オランダと合わせて「ベネルクス」と呼ばれています。

首都であるルクセンブルク市は城壁都市であり、その難攻不落ぶりから「北のジブラルタル」と呼ばれています。

また、一人あたりのGDPが世界一の超富裕国で、ヨーロッパを代表する金融立国です。

ルクセンブルクの基本情報

  • 人口:約63万人
  • フランス語話者人口:約54万人
  • 面積:2,586km²(世界で167番目の広さ)
  • 位置:西ヨーロッパ
  • 首都:ルクセンブルク
  • 宗教:キリスト教

モナコ

モナコは、フランスの南側にある小さな都市国家です。バチカン市国に次いで世界で2番目に小さい国です。
フランス語が公用語とされています。

高級リゾート地として人気で毎年多くの観光客が訪れます。
そして小さい国に多くの住民が住んでいるため、世界で2番目に人口密度の高い国でもあります。

最大都市モンテカルロでは、「モナコグランプリ」と呼ばれるF1の世界3大レースが開催されています。

モナコの基本情報

  • 人口:約3万人
  • フランス語話者人口:約3万人
  • 面積:2,1km²(世界で193番目の広さ)
  • 位置:西ヨーロッパ
  • 宗教:キリスト教

アフリカ

アフリカでは、約1億4000万人がフランス語を話します。

ネイティブ話者と第2言語話者を合わせると、なんと34ヶ国もの国で話されています。

以下の地図をご覧ください。
青いエリアが特にフランス語話者の多い地域で、水色のエリアは話者が比較的多い地域です。

アフリカが最もフランス語話者の多い大陸です。
多くの国では先住民の言語とともに話されています。都会へ行けば行くほどフランス語話者は多い傾向にあります。

また、公用語には指定されていないものの、モロッコ、チュニジア、アルジェリア、モーリタニア、モーリシャスなどでは広く話されています。

今回は公用語に指定されている国に絞って詳しく解説します!

コートジボワール

コートジボワールでは、フランス語が公用語とされています。

サッカーが好きな方は馴染み深い国だと思います。
コートジボワールは、まずカカオ豆はカシューナッツの生産量が世界最大。さらに原油などのエネルギー産業も盛んで「西アフリカの優等生」と呼ばれています。

特に旧首都のアビジャンは超大都市で「西アフリカのニューヨーク」と呼ばれるほどです。

コートジボワールの基本情報

  • 人口:約2600万人
  • フランス語話者人口:約800万人
  • 面積:322,463km²(世界で68番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:アビジャン
  • 宗教:4割キリスト教、3割イスラム教

セネガル

セネガルでは、フランス語が公用語とされています。
国名の意味としては、現地語で「我々の船」という意味です。

サッカー大国として有名ですよね。
サハラ砂漠西南端に位置し、首都はダカールです。

人が温かくて「おもてなし」が盛んで有名な国です。

セネガルの基本情報

  • 人口:約1500万人
  • フランス語話者人口:約450万人(世界で86番目の広さ)
  • 面積:196,712km²
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:ダカール
  • 宗教:イスラム教

コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国の公用語はフランス語です。

首都はキンシャサで旧国名はザイールです。
アフリカで2番目に大きい面積を持つ国です。

金やダイヤモンドなどの豊富な地下資源を有しています。

アフリカ音楽で有名なジャンル「リンガラ(スークース)」の発祥地はこのコンゴ民主共和国です。

コンゴ民主共和国の基本情報

  • 人口:約1億500万人
  • フランス語話者人口:約3300万人
  • 面積:2,345,409km²(世界で11番目の広さ)
  • 位置:中部アフリカ
  • 首都:キンシャサ
  • 宗教:キリスト教

マダガスカル

マダガスカルでは、マダガスカル語とフランス語の2つが公用語とされています。

実はマダガスカルは、なんと世界で4番目の大きさを誇る島なんです。面積は日本の1.6倍もあります。

さらに、多くの珍しい生き物が生息しており生物多様性にも富んでいます。
モロンダバという街には、あの有名なバオバブの木が立ち並ぶ「バオバブ街道」があり人気の観光名所となっています。

マダガスカルの基本情報

  • 人口:約2800万人
  • フランス語話者人口:約500万人
  • 面積:587,041km²(世界で46番目の広さ)
  • 位置:インド洋の島国
  • 首都:アンタナナリボ
  • 宗教:キリスト教

カメルーン

カメルーンでは、フランス語と英語が公用語とされていますが、大半の国民がフランス語のみを話します。

カメルーンは、アフリカ中部に位置しギニア湾に面しています。
そして、この国は「アフリカの縮図」と言われています。なぜかと言うと、火山、海、サバンナ、熱帯雨林などアフリカ大陸の自然や生態系が全て揃っているためです。

カメルーンの基本情報

  • 人口:約2600万人
  • フランス語話者人口:約1000万人
  • 面積:475,442km²(世界で53番目の広さ)
  • 位置:アフリカ中西部
  • 首都:ヤウンデ
  • 宗教:7割キリスト教、2割イスラム教

ブルキナファソ

ブルキナファソの公用語はフランス語です。

ブルキナファソという国名は、現地の言葉で「高潔な人の国」という意味です。
サハラ砂漠の南に位置します。

世界最貧国の1つであり、インフラや衛生面も整っていません。
そのような状況下でも、国名の通り穏やかで真面目な人が多いと言われています。

ブルキナファソの基本情報

  • 人口:約2000万人
  • フランス語話者人口:約500万人
  • 面積:274,200km²(世界で74番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:ワガドゥグー
  • 宗教:6割イスラム教、2割キリスト教

ニジェール

ニジェールの公用語は、フランス語です。
国土の75%がサハラ砂漠に覆われており、世界で最も暑い国の1つです。

世界最貧国の1つであり、生活環境もとても厳しい状況なのですが、国民は穏やかで近隣のアフリカ諸国と比べても治安は比較的安定しています。

ハウサと呼ばれる民族をはじめ、多くの民族が共存しています。ウランの埋蔵量が世界第5位であることも有名です。

ニジェールの基本情報

  • 人口:約2500万人
  • フランス語話者人口:約280万人
  • 面積:1,267,000km²(世界で21番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:ニアメー
  • 宗教:イスラム教

マリ

マリの公用語はフランス語です。国名は現地の言葉で「カバ」という意味で首都バマコにはカバの銅像があります。

多くの人がイスラム教を信じており、上の写真の「泥でできたモスク」があることでも有名です。
金が多く産出されたため、かつて「黄金の帝国」と呼ばれていました。

マリの基本情報

  • 人口:約2000万人
  • フランス語話者人口:約320万人
  • 面積:1,240,192km²(世界で23番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:バマコ
  • 宗教:イスラム教

チャド

チャドの公用語は、フランス語とアラビア語です。
首都は、ンジャメナで「ん」から始まるとして有名な国です

チャドという国名は現地語で「大きな水域」という意味です。

120以上の言語が話され、200近い民族が暮らしており、アフリカの中でも言語・人種ともに最も多様性に富んだ国の1つです。

マリの基本情報

  • 人口:約1600万人
  • フランス語話者人口:約200万人
  • 面積:1,284,000km²(世界で20番目の広さ)
  • 位置:アフリカ北中部
  • 首都:ンジャメナ
  • 宗教:6割イスラム教、4割キリスト教

ギニア

ギニアの公用語はフランス語です。

主な産業は鉄鋼業でボーキサイトの輸出量が世界2位です。
人口の大半がイスラム教を信仰しており首都コナクリには、西アフリカ最大のモスクがあります。さらに西アフリカ最大の市場であるメディナ市場もここにあります。

ギニアの基本情報

  • 人口:約1200万人
  • フランス語話者人口:約330万人
  • 面積:245,857km²(世界で77番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:コナクリ
  • 宗教:イスラム教

ルワンダ

ルワンダでは、ルワンダ語、フランス語、英語、スワヒリ語の4言語が公用語とされています。

ルワンダはIT国家として急成長を遂げており、「アフリカの奇跡」「アフリカのシンガポール」と呼ばれています。
Doing Business(投資環境ランキング)2020では、ルワンダが世界190ヶ国中38位、アフリカでは2位に選ばれました。

首都キガリはゴミもほとんど落ちておらず清潔な街です。

1994年にジェノサイドが起きたことは記憶に新しいですが、近年は治安もかなり安定しています。

ルワンダの基本情報

  • 人口:約1200万人
  • フランス語話者人口:約70万人
  • 面積:26,338km²(世界で144番目の広さ)
  • 位置:東アフリカ
  • 首都:キガリ
  • 宗教:キリスト教

ブルンジ

ブルンジでは、フランス語と現地語のルンディ語が公用語とされています。

コーヒー生産大国で、人口の半分以上がコーヒーによって生計を立てていると言われています。
打楽器合奏隊であるブルンジ王立太鼓隊があるなど、伝統音楽や舞踊が盛んです。

西部にあるタンガニーカ湖は、世界で6番目の面積、世界で2番目の水深を誇ります。

ブルンジの基本情報

  • 人口:約1100万人
  • フランス語話者人口:約90万人
  • 面積:27,834km²(世界で142番目の広さ)
  • 位置:東アフリカ
  • 首都:ギテガ
  • 宗教:キリスト教

ベナン

ベナンでは、フランス語が公用語です。

南北に細長い国土を持つ国です。
今やIT大国となったルワンダを手本として、ICT産業に力を入れています。

主食はヤム芋を潰してまとめたおもちのような食べ物です。イリャムピレと言います。

さらに、「ヴォドゥン(ブードゥー)」という民間信仰の発祥地としても知られています。「ヴォドゥン」は現地語で「精霊」という意味です。
欧米各国でも信仰されており、全世界で5000万人もの信者がいます。

ベナンの基本情報

  • 人口:約1100万人
  • フランス語話者人口:約380万人
  • 面積:114,763km²(世界で100番目の広さ)
  • 位置:東アフリカ
  • 首都:ポルト・ノボ
  • 宗教:4割キリスト教、2割イスラム教、2割ヴォドゥン教

トーゴ

トーゴでは、フランス語が公用語です。

トーゴには西アフリカ海岸で唯一の港を持ちます。
さらに、ビールがとても有名です。アフリカで最もおいしいビールが飲めるとまで言われています!

国民の平均年齢はなんと19歳!若い人が圧倒的で勢いのある国です。

トーゴの基本情報

  • 人口:約860万人
  • フランス語話者人口:約320万人
  • 面積:56,785km²(世界で123番目の広さ)
  • 位置:西アフリカ
  • 首都:ロメ
  • 宗教:4割キリスト教、3割伝統宗教

中央アフリカ共和国

中央アフリカ共和国では、フランス語と現地語のサンゴ語が公用語とされています。

クーデターが頻発するなど、政治的に不安定です。
そのため経済も困難を極めており、世界最貧国であると言われています。

反政府組織が地方を占領しており、国家として危ない状況にあり、全人口の4分の1が難民または国内避難民です。

その一方で、ダイヤモンドや金など天然資源がとても豊富です。世界で最も光害の少ない国でもあります。

中央アフリカ共和国の基本情報

  • 人口:約460万人
  • フランス語話者人口:約130万人
  • 面積:622,984km²(世界で44番目の広さ)
  • 位置:中央アフリカ
  • 首都:バンギ
  • 宗教:キリスト教

コンゴ共和国

コンゴ共和国では、フランス語が公用語とされています。

先程ご紹介したコンゴ民主共和国と混同されがちです。かつて2国は「コンゴ王国」という1つの国でしたが、植民地化された後に分割されてしまい、コンゴ共和国をフランス、コンゴ民主共和国をベルギーが管理するようになりました。

そのため、どちらもフランス語圏となっています。

コンゴ共和国は、自然がとても豊かで「ヌアバレ・ンドキ国立公園(世界遺産)」、「オザラ・コクア国立公園」の2つの大きな国立公園があります。

コンゴ共和国の基本情報

  • 人口:約520万人
  • フランス語話者人口:約320万人
  • 面積:342,000km²(世界で64番目の広さ)
  • 位置:中央アフリカ
  • 首都:ブラザビル
  • 宗教:キリスト教

ガボン

ガボンでは、フランス語が公用語とされています。
首都のリーブルビルはほぼ赤道直下に位置します。国土の80%以上が森林で手つかずの自然が残されています。

また、産油国であり、国民の生活水準はアフリカの中で比較的高いレベルにあります。

ガボンの基本情報

  • 人口:約210万人
  • フランス語話者人口:約130万人
  • 面積:267,667km²(世界で76番目の広さ)
  • 位置:中央アフリカ
  • 首都:リーブルビル
  • 宗教:キリスト教

赤道ギニア

赤道ギニアでは、スペイン語が第一公用語、フランス語が第二公用語、そしてポルトガル語が第三公用語とされています。
アフリカの中では唯一スペイン語話者が多数派を占める国で、人口の90%に話されています。

赤道ギニアは、国土のほとんどが熱帯雨林に覆われています。

また、アフリカの中では比較的生活水準の高い国です。
ゴシック様式が美しいサント・イサベル大聖堂や、隣国のナイジェリアやカメルーンまで見渡せるパジーレ山が有名です。

赤道ギニアの基本情報

  • 人口:約150万人
  • フランス語話者人口:約38万人
  • 面積:28,050km²(世界で141番目の広さ)
  • 位置:中央アフリカ
  • 首都:マラボ
  • 宗教:キリスト教

ジブチ

ジブチでは、フランス語とアラビア語が公用語です。

ジブチは「世界一暑い国」として有名です。観測した中での最高気温はなんと71度。ほぼ1年中晴天です。
この国には海上輸送において重要な港があります。インド洋と紅海を結び、スエズ運河を通じてヨーロッパへと繋ぎます。アフリカへの玄関としての役割を果たしている中継貿易国家です。

ジブチのアッベ湖は、「猿の惑星」のロケ地としても有名です。
ここは大陸が割れ始める大地溝帯なので、マグマによる火山の活動が盛んです。トラバーチンという火山岩の塔が連なってできるものが圧巻です。

ジブチの基本情報

  • 人口:約95万人
  • フランス語話者人口:約48万人
  • 面積:23,200km²(世界で146番目の広さ)
  • 位置:アフリカの角
  • 首都:ジブチ
  • 宗教:イスラム教

コモロ

コモロでは、現地のコモロ語、フランス語、そしてアラビア語が公用語とされています。

コモロは、幻の古代魚であるシーラカンスの国です。博物館にて剥製を見ることができます。
海が本当に美しく、手つかずの自然が残されています。

首都のモロニにあるグランドモスクは純白で荘厳な建物で息を呑む美しさです。

コモロの基本情報

  • 人口:約85万人
  • フランス語話者人口:約21万人
  • 面積:1,861km²(世界で171番目の広さ)
  • 位置:インド洋の島国
  • 首都:モロニ
  • 宗教:イスラム教

セーシェル

セーシェルでは、現地のセーシェル・クレオール語、フランス語、そして英語が公用語とされています。
セーシェル・クレオール語は、フランス語がベースのクレオール語であるため、フランス語とよく似ています。クレオール語とは、植民地において入植者の言語と先住民の言語が混ざってできた言語のことです。

セーシェルには「インド洋の真珠」と言われるほど美しい海があります。大小115の島々から成り、リゾート地としても有名です。
特に世界最大のゾウガメ生息地であるアルダブラ環礁では珍しい動物、植物が生息しており、世界遺産にも登録されています。

セーシェルの基本情報

  • 人口:約10万人
  • フランス語話者人口:約5万人
  • 面積:459km²(世界で171番目の広さ)
  • 位置:インド洋の島国
  • 首都:ビクトリア
  • 宗教:キリスト教

北アメリカ

北アメリカでは、カナダとハイチの2ヶ国で公用語に指定されています。

大航海時代、ジャック・カルティエ率いるフランス人探検隊がカナダ東部のケベック州、アメリカ南部のルイジアナ州を「ヌヴェル・フランス(新しいフランス)」として植民地を作り、多くのフランス人が移住したという歴史があります。

他に公用語としている地域は、フランス自治領です。グアドループ、マルティニーク、サン・バルテルミー島、サン・マルタン島、サンピエール島およびミクロン島にて、フランス語が公用語に指定されています。
また、アメリカ合衆国においてもルイジアナ州やメイン州などで一定数話されています。

カナダ(ケベック)

ケベックの州旗

カナダでは、現在英語とフランス語どちらも公用語となっています。
国民の20%近くがフランス語ネイティブです。

カナダの中でもケベック州は、フランス語のみを公用語としています。
またケベック州に隣接するオンタリオ州のオタワなどでもフランス語が広く話されています。

州都であるケベック・シティーは、ヨーロッパの雰囲気が漂う落ち着いた街です。
旧市街は、北米唯一の城郭都市であり「ケベック歴史地区」として世界遺産にも登録されています。またカナダの食で有名なメープルシロップ生産量のほとんどはケベックが占めています。

また、ケベック州の最大都市モントリオールは北米屈指の世界都市です。(カナダ国内ではトロントの次に経済規模の大きい都市です。)
こちらもヨーロッパの雰囲気を持つ街であり、「北米のパリ」と呼ばれています。

さらに、世界的に有名なエンターテイメント集団「シルクドソレイユ」もモントリオール発です。
モントリオール・ノートルダム聖堂は、内部の装飾やステンドグラスが本当に圧巻です。

ケベックの基本情報

  • 人口:約800万人
  • フランス語話者人口:約580万人
  • 面積:1,542,056km²
  • 位置:カナダ東部
  • 州都:ケベック・シティー
  • 宗教:キリスト教

ハイチ

ハイチでは、ハイチ・クレオール語とフランス語が公用語とされています。
ハイチ・クレオール語はセーシェルと同じようにフランス語ベースのクレオール語です。

ハイチは世界最初の黒人国家であるとされています。その町並みからもアフリカの雰囲気を感じることができます。

1804年にフランスによる植民地からの独立後、旧宗主国からの攻撃に備えて巨大な要塞と宮殿を建てました。それがシタデル、サン・スーシ宮殿として世界遺産にも登録されています。

ハイチの基本情報

  • 人口:約1100万人
  • フランス語話者人口:約460万人
  • 面積:27,750km²(世界で143番目の広さ)
  • 位置:西インド諸島
  • 首都:ポルトープランス
  • 宗教:キリスト教

オセアニア

オセアニアでは、バヌアツ1カ国が公用語に指定しています。

バヌアツは18世紀末からイギリスに植民地化され、1906年からはフランスとイギリスの共同統治でした。
そして、遂に1980年にイギリス連邦加盟の共和国として独立した比較的新しい国です。

他に公用語としている地域は、フランス自治領です。フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、ウォリス・フツナにてフランス語が公用語に指定されています。

バヌアツ

バヌアツでは、現地語のビスラマ語、フランス語、英語の3つが公用語とされています。
地方言語を合わせると100以上の言語が話されており、言語の多様性に富んだ国です。

バヌアツは大きく分けて3つの島から成り立っており、リゾート地として知る人ぞ知る観光地です。
海がどこまでも澄んでいて珊瑚礁も美しく、これからどんどん人気が増していくと言われています。

パヌアツの文化としては、「バンジージャンプ発祥の地」と言われています。足にツタを巻き、木の上から飛び降りたことが先駆けとなって「ナゴール」という成人の儀式になり、広く伝わっていきました。
海では、かわいい表情が魅力的な哺乳類ジュゴンが生息しています。

タンナ島では、ヤスール山という火山があります。ここは世界で最も火口へ近寄ることができる火山と言われています。

バヌアツの基本情報

  • 人口:約30万人
  • フランス語話者人口:約9万人
  • 面積:12,189km²(世界で157番目の広さ)
  • 位置:シェパード諸島
  • 首都:ポートビラ
  • 宗教:キリスト教

まとめ:フランス語圏はアフリカで勢いを増し人口も増加!

フランス語圏のそれぞれの国旗や文化・特徴などの基本情報に加え、歴史的な背景についてもご紹介しました

全体を通して要点をまとめると以下のようになります。

まとめ

  • 2億7400万人がフランス語を話す(うち半分近くがアフリカ)
  • 29ヶ国において公用語、36の国際機関において公用語に指定されている
  • アフリカのフランス語話者は年々増えている
  • フランスの11の自治領においてもフランス語が話されている
  • ヨーロッパでは今でもフランス語が強い影響力を持つ

このように、フランス語は全ての大陸において幅広く話されています。

フランス語圏は文化の多様性に富んでいます。アフリカの国々でもそれぞれオリジナリティー溢れる文化や伝統を持つことがお分かりいただけたでしょうか?

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ちなみにフランス語はどのように勉強していますか?こちらの記事で効率的かつ効果的にフランス語を習得するための勉強法をご紹介しているので、合わせてご覧ください。

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