美波の『アメヲマツ、』感動した!この曲はどんなメッセージを含んでいるのか改めて知りたい!
そう思ったあなた!
この記事を読めばこの詩の魅力がさらにわかります!
オラ!アジャノです!
普段は音楽の記事を書いています。
今海外で絶大な人気を誇っているシンガーソングライターの『美波』徹底解説第1弾!
今回は新曲「アメヲマツ、」に込められたメッセージを徹底解説&考察します!
歌は様々な解釈があった方が素敵なので、個人の解釈として参考までにお願いします!
【美波/アメヲマツ、】歌詞の意味解説!なぜカタカナ?句点の意味は?
MV発表時に彼女の言葉が出ていたのでそれを参考にしていきます。
この曲はデビュー前に書いた曲でした。
1番大切な人を亡くし、自分を責めてしまう僕を歌っているのではないかと思いました。
曲名「アメヲマツ、」の意味は最後に解説します!
それでは歌詞を詳しく見ていきます!
アメヲマツ、 1番
過去形フィルムに縋った僕らは
アメヲマツ、/美波
舵取り粘土に飲まれていつしか固まっていくようで
言葉税が足りなくなっていってさ
書き殴り漁った下書きをそっと強く塗りつぶす
解説:「縋る」は頼ると同義語ですが、自分がピンチな状態に置かれているという意味合いが強いです。
粘土は時間が経てば固まりますよね。
「舵取り」は決まった方向に進ませることです。ここでは思い出が自分から遠ざかることを暗示しています。
「言葉税ってなに?」
私もここをずっと考えていました。
この答えは最後の方で明らかになるので、今は単に「言葉」として捉えるだけで大丈夫です。
ここでは
『過去の僕らが頭から離れない。
それが「過去」として全く変えられない遠いものになってしまうようで。
いい言葉が思い浮かばない。書いては消しての繰り返し』
「君との思い出」から抜け出せないでいます。
そして僕は「何か」を書いていますよね。
これはサビで明らかになります。
平気だよきっと誰かが透明人間あてにした
アメヲマツ、/美波
ああやっぱ今日もだめだな
解説:「過去のことなんて平気だよ」
これは透明人間、つまり君が側にいてくれると思っている時です。
君はもうこの世にいません。
しかし傷ついた僕は、まだそこにいると思ってつい頼ってしまいます。
そんないつまでも過去を引きずってしまう自分を愛せないでいます。
ファインダー越しのかわききってた
アメヲマツ、/美波
僕にアメ降らせてくれないか
何度塗り替えても濁ってしまって
今はもう届かなくなったリリック
曖昧な言葉捻り出しては固まりかけながらまだ足りないと
なんて本当、虚しくなってしまったのでしょ
普遍化には見向きもしないようだ
解説:僕と君は「ファインダー」を通して繋がっています。逆に言うと、ファインダーを境に分け隔てられています。
「なぜ雨ではなくアメなのか?」
アメは君との幸せだった思い出で、雨は君との悲しい思い出ではないでしょうか?
アメは次からも何度も登場する部分なのでゆっくり説明していきます。
そして先程書いていた「何か」がここで明らかになります。
それは生前、君に贈ろうとしていた歌でした。
何度書き直しても満足できず、もっといい言葉を探していました。
しかしそれは届かぬまま君はいなくなってしまった。
僕にとって君は特別な存在であり尊敬する人でした。
後の歌詞を見てもわかりますが、おそらく君は天才だったのでしょう。
だからこそ普遍化、つまり陳腐な言葉を避けて君を完璧に表す「特別な言葉」を探していました。
アメヲマツ、2番~大サビ
雨に交えないでいて
アメヲマツ、/美波
使いすぎてしまったエキを無駄にはしないで欲しくて
好きなものが青に飲まれて消えてった
安価推理自称名探偵いなくなれ
解説:「雨に交えないでいて」
先程アメと雨の違いを述べました。
つまりここでは君との悲しい記憶を避けています。
「エキ」
これは何度も塗り替え書き殴ったボールペンのインクであり、君との楽しい思い出が詰まっているものです。
それを淘汰しないでほしい。
青に飲まれる。
青は憂鬱な気持ちを表すと同時に空の色ですよね。
君は空に吸い込まれるように突然いなくなってしまった。
君は自殺だったのでしょう。そしてそれは雨の日でした。
そのため「雨」には君との悲しい思い出として残っています。
そして安価推理自称名探偵。
君の死を受け、身勝手で適当な推測をする人達に怒りを感じています。
ショーウィンドウ伝うアメがかわき
アメヲマツ、/美波
やがてやみ上がってしまう前に
USBにそっと閉まっておくよいつかあの日の僕、愛してね。
誤魔化してはアメのせいに
少しゼロがさみしくなった
君はもう二度と戻らない 戻れない 帰れないよ
解説:アメがかわく。
これは君との楽しい思い出が薄れてしまうことを示しています。
USBはデータ、つまり記憶を別の場所に移すことです。
つまり君との思い出が薄れてしまう前に一つ一つ向き合わないと。
僕は君を救えなかったことを責めています。
ゼロ
僕と君がいれば1+1=5にでもなることができました。
しかし僕だけなら0。
君がいたからこそ僕自身も愛することができていたのです。
君はもう帰ってこない。
僕の中で焦りが生じます。
はやく はやく はやく しなきゃ
アメヲマツ、/美波
こんなになるまで 息継ぎ我慢してた事
邪魔するスクリーンセーバー
絶対忘れたくない。
解説:君がいなくなったあの日からずっと僕は生きた心地がせず、気付いたらボロボロになっていました。
スクリーンセーバーは長時間触っていないと暗くなるものです。
つまり、スクリーン越しに繋がっている僕と君が遮断されてしまうということです。
絶対忘れたくない。
君との思い出を必死に守ろうとする僕の姿が浮かびます。
明日
アメヲマツ、/美波
ファインダー 越しが曇っていたら
そっと笑い掛けてくれないか
ピントが合うように ブレないように
いつか届くといいなこのリリック
比べすぎた 青くて仕方なかったんだ
拙い言葉税で魅せようとした
脳内ヒエラルキーもう
オヤスミナサイしようよ
解説:過去を見ていた僕が明日、未来を向く場面です。
ファインダーは「finder」つまり探す人ともとれます。
未来を探す希望を持ちます。
ここで僕は、真っ直ぐで正直でいることが大事だったことに気が付きます。
もしこれから僕が落ち込んでいたらそっと見守っていてほしい。
そしてここで遂に言葉税の意味が明らかになります。
それを説明するためには脳内ヒエラルキーを説明する必要があります。
ヒエラルキーはピラミッド型で階層に分けることです。
僕の中で君は尊敬する存在でもあり、一番上の存在でした。
税金って上の人へ捧げるものですよね。
そのため、言葉税は君へ捧げる言葉だったのです。
僕は曖昧な言葉を並べて君の特別さを表現しようとしていました。
でも、そんな拙い言葉を並べるのはやめよう。
君を上の存在にするのもやめよう。
そう誓います。
それが不確かでもずっと僕ら
アメヲマツ、/美波
臆病と待ち続けてんだ
針は僕をおい続けた
君は僕の隣の数字で
待ってくれるよ な
メイムでいいな
解説:僕たちはずっと過去に対して臆病な気持ちを背負っていました。
時計の針が僕を追っていました。
これは過去に囚われていたことではないでしょうか?
でも君が僕の隣の数字にいてくれるなら焦ることもない。
これは迷夢(メイム)。
夢のようなとりとめのない考えでもいい。
僕はいきなりではなく、少しずつでも君との思い出を乗り越えていければいいことに気付きます。
やっぱ今日もダメな僕だな
アメヲマツ、/美波
抓っても滲むだけだろう
かわいたアメ待ち続けていた
解説:雨の日になるとやはり君との悲しい思い出が蘇ってしまいます。
君へ書いているリリックが雨に濡れインクが滲みます。
抓(こす)ってもさらに滲むだけ。
つまり思い出を無理やり忘れようとしてももっと傷が深まることをわかっています。
だから君との薄れた幸せな思い出に胸をはせていた。
この辛さを乗り越えるには時間がかかります。
でも現状を受け止め、僕は少し前を向いているように思いませんか?
アメヲマツ、実体験から来ている?
いかがでしたでしょうか?
さて、『アメヲマツ、』の意味ですが、なぜ「、」が付けられているのか気になった方も多いと思います。
これはおそらく君のことを乗り越えて前に進まなきゃと思いつつも、大切な思い出(アメ)なので思いを馳せてしまうという葛藤を示しているのではないでしょうか?
そして「アメ」「エキ」「メイム」などをカタカナにすることによって前向きな意味を表しているのではないかと思いました。
彼女の類まれな表現力が存分に発揮されていますよね。
最初はその表現力に圧倒されましたが彼女の言う通り、味わえば味わうほど良さが出てくる曲です。
この歌詞の繊細さに思わず実体験なのではないかと思えてしまうほどです。
彼女も様々な苦い経験があって今があるのではないかと思いました。
今日も読んでいただきありがとうございます!